既にさまざまなメーカーから発売されている4kテレビですが、4k放送は4kテレビだけでは視聴できません。
4k放送専用のチューナーやアンテナを用意しなければ、4kコンテンツは受信できません。
これまで問題なくBSやCS放送を視聴していた人でも、4k放送を見るにはアンテナを交換したり追加したりする必要があるのです。
そこで、次世代型アンテナが必要な理由や4k放送を視聴する方法、設備を導入するにあたっての注意点について説明します。
【4kテレビだけじゃ4k放送は観られないって本当?】
4k放送は既にBSやCS、ケーブルテレビなどで実用化されています。
従来のフルハイビジョン放送よりも、さらに高精細な映像が楽しめると注目を集めている4k放送ですが、4kテレビを購入するだけでは視聴できません。
4k放送を受信するためには、4k放送に対応したチューナーとアンテナが必要です。
基本的にチューナーは別売りですが、既に発売されている4kテレビは、4k映像に対応したHDMI入力端子を備えています。
そのため、問題なく接続が可能です。
4k対応チューナーを標準搭載した4kテレビも販売されていますが、CSデジタル放送にしか対応していません。(2017.10.13現在)
BSの4kコンテンツを視聴するためには、やはり外付けのチューナーを購入する必要があります。
また、従来のアンテナでは4k放送を受信できません。
既にBS/CS用のアンテナを備えていても、4k放送を視聴するためには、専用のアンテナに買い替えなければいけません。
場合によってはアンテナだけでなく、ブースターや分配器を設置したり、ケーブルを交換したりなどの改修工事が必要になることもあります。
ちなみに、改修工事は1日で終わるとは限りません。数日かかる場合もあるので、4kテレビの導入を考えている人は、まずは専門業者に対応調査を依頼したほうがよいでしょう。
なお、ケーブルテレビやオンデマンド型サービスの4kコンテンツは、アンテナがなくても視聴が可能です。
ただし、アンテナのかわりに専用の受信機や、インターネットに接続できる環境が必要なので、契約前に設備や費用についての情報を集めておきましょう。
【なぜ4K/8K対応アンテナが必要なの?】
BSやCSで4K/8K対応コンテンツを視聴するためには、専用のアンテナが必要です。
なぜ従来のアンテナでは受信できないのかというと、4K/8K放送の情報量や周波数が関係しています。
4K/8K放送とフルハイビジョン放送の違いは、画素数の多さです。
画素とは画面を構成する色の「点」を指し、画素数が多ければ多いほどなめらかで鮮やかな映像になります。
4K放送の画素数は、フルハイビジョン放送の約2倍です。
さらに8K放送は4K放送の約2倍、フルハイビジョン放送の約16倍きめ細かい映像を楽しめます。
しかし、そのぶん映像の情報量も膨大で、これまでの周波数帯では放送できません。
そのため、より高い周波数を受信できるアンテナが必要になります。従来のBS右旋アンテナは1032~1489MHz、110度CS右旋アンテナは1595~2071MHzまでしか受信できませんでした。
しかし、4K/8K放送に対応したBS左旋アンテナや110度CS左旋アンテナは、2224~3224MHzまで受信できます。
既に4Kテレビを購入した人や、これから家を建てたり転居したりする予定のある人は、4K/8K放送にも対応できる次世代型アンテナの設置をおすすめします。
また、賃貸マンションやアパートには、既に共用のアンテナが設置されている場合があります。
ただし、従来のアンテナでは4K/8K放送は受信できないので、対応可能なアンテナを取りつける必要があります。
勝手に共用のアンテナを交換することはできないので、専用のアンテナを自分の部屋に別途設置する形になるでしょう。
不明点や不安があれば、建物の所有者や管理会社に相談しましょう。
ちなみに、アンテナは電器店や家電量販店でも購入できるため、自分で設置しようとする人もいます。
ところが、次世代型アンテナやマルチアンテナは、1度ずれただけでもテレビが映らなくなってしまう場合があります。
確実に放送を受信するためにも、アンテナ工事の専門業者に依頼したほうが安心です。
今後、4K/8K放送に対応したさまざまな周辺機器やアンテナが販売されるでしょう。
しかし、4K/8K放送を受信するには、周辺機器をそろえるだけでなく、工事が必要になる場合があります。
たとえば、受信機器やケーブルがあまりに旧式だと、4K/8K放送に対応できるものに交換しなければなりません。
自分で必要な機器を購入したり、交換したりできるほど詳しい人ではない限り、専門業者に工事を依頼することになるでしょう。
さらに、4Kコンテンツを提供しているサービスに加入したり、インターネットに接続できるよう設備を整えたりなど、費用がかかることは明白です。
余計な出費を極力おさえるためにも、4K/8K放送や4Kテレビについての情報を常にアップデートしておきましょう。