テレビアンテナの設置場所は、アンテナの種類やご自宅の電波状況、周辺環境によって最適な場所が異なります。
一般的には、屋根上やご自宅の外壁面に設置することが多いですが、スッキリポールにアンテナを取り付けることも可能です。
「スッキリポール」って何?と聞きなれない方も多いでしょう。
そこで、こちらの記事では、スッキリポールとは何か?から始まり、スッキリポールにアンテナを取り付けた実例や気になる設置費用についても詳しくご紹介していきます。
スッキリポールとは
(画像引用:Panasonic)
スッキリポールという名称はパナソニックの商品名で、実際には「住宅用引込柱」と言います。
パナソニックの商品が大半であることから、一般的に「スッキリポール」と呼ばれています。
スッキリポールは、一般的にお庭などの敷地内に設置されることの多い柱で、電柱から電線や光ケーブルなどの電気配線をポールに一旦引き込み、地中に埋設した配管を通して住宅に電機などを送り込むための設備です。
全ての家に装備されている設備ではなく、設置を希望されるケースは少数派です。
以下目的をもってご自分や、ハウスメーカーの意向に沿って設置されることが多いです。
・自宅の壁を傷つけずに配線を引き込める
・様々な配線をひとつにまとめて自宅に引き込める
・電線が地中を通るので電線が邪魔にならない
それでは、上記内容について詳しくご紹介していきます。
自分の壁を傷つけずに配線を引き込める
(画像引用:Panasonic)
テレビアンテナは電波状況によって設置場所が異なりますが、外壁面や破風板に設置する事もできます。
その場合、専用の取り付け金具を外壁に設置する際、壁や破風板のビス穴を開けます。
もちろん、ビス穴は腐食や補強、防水などを防ぐためコーキング処理をしっかりと対策しますが、中には、新築の家に穴を置けることを心配されるご家庭も少なくありません。
そのような場合、スッキリポールがあることで、自分の壁を傷つけずに配線を引き込めるのは魅力の一つです。
スッキリポールは、配線類をポールで受けて地中から屋内へと配線することができますので、大切なマイホームに傷をつけることなく、テレビアンテナなどの設備を備えることができます。
外壁を傷つけないだけでなく、ごちゃごちゃした配線は全て地中を通すため見た目もスッキリとして外観を損ねることもありません。
(画像引用:Panasonic)
代表的なパナソニックのスッキリポールはポール本体もスッキリした見た目です。
上部柱と下部柱に同じポール径を採用しているので、段差がなくスッキリとした仕上がりになっています。
さらに、備え付けのボックスも丸みを取ったシャープなフォルムでスマートな印象です。
パナソニックのスッキリポールは、モダンな住宅に美しく調和するよう、ホワイトシルバー色、シャンパンブロンズ色の高級感のある2色をご用意されています。
建物の雰囲気に合わせてカラーを選べる点も魅力的です。
様々な配線をひとつにまとめて自宅に引き込める
スッキリポールは、様々な配線をひとつにまとめて自宅に引き込むことが可能です。
こちらでは、引込線の種類についてご紹介します。
用途 | 概要 |
電灯契約の電力ケーブルの引き込みに対応 | |
電話ケーブルや光ファイバーケーブル、ケーブルTV用ケーブル、TVアンテナケーブルの引込に対応 | |
電話ケーブルの引き込みに対応 | |
光ファイバーケーブルなどの情報ケーブル、ケーブルTV用ケーブルの引き込みに対応 | |
TVアンテナの取り付けが可能 | |
BS/CSアンテナの取り付けが可能 | |
ケーブルテレビ用ケーブルの引き込みに対応 | |
太陽光発電に対応し売電用メーター・買電用メーターをスッキリボックス内に設定 | |
電気温水器やエコキュートのブレーカをスッキリボックス内に設定(スッキリボックス内で回路分岐が可能) | |
深夜電力契約に対応、深夜電力用メーター、深夜電力用のタイムスイッチをスッキリボックス内に設定 | |
動力用ケーブルの引き込みに対応 | |
[EV・PHEV充電用]屋外コンセントやスマート防水ダブルコンセントの取り付けが可能 | |
ドアホン連携の屋外ワイヤレスカメラ、スポットライトの取り付けが可能 |
(画像引用:Panasonic)
このように、住宅の用途に合わせた様々な配線をひとまとめにできます。
※上記、パナソニック(Panasonic)製品を参考にご紹介しております。
同じ、Panasonic製品であっても、スッキリポールのモデルによって用途が異なりますので、詳しくはPanasonicの専用サイトにてご確認下さい。
電線が地中を通るので電線が邪魔にならない
(画像引用:Panasonic)
スッキリポールは電線が地中を通るので、電線が邪魔にならないことは魅力の一つです。
一軒家の場合、庭に木々を植えられているお宅も多いでしょう。
その場合、電線が邪魔になることもありますが、スッキリポールの場合は電線が地域地内を横切らないことから配線が庭木に引っかかる心配もありません。
(画像引用:Panasonic)
特に、上記画像のように、電線がお隣のお庭を横切る場合にも、木々を気にすることもありませんので安心です。
(画像引用:Panasonic)
尚、スッキリポールを設置される場合は、設置場所の径間距離がスッキリポールの実用径間の範囲内であることをご確認の上選定してください。
径間距離は電柱からスッキリポールまでの距離を示し、実用径間は電柱からスッキリポールまでの最長径間距離を指します。
実用径間の設定は、架空引込線によりポールにかかる張力が許容荷重以下になるよう決められていますが、スッキリポールの品番や引込線の種類や数よって、実用径間の距離が異なりますので専門業者に相談するようにしましょう。
スッキリポールの施工費用の相場
こちらでは、スッキリポールの施工費用の相場についてご紹介します。
費用例を以下一覧でまとめています。
施工内容 | 費用相場 |
スッキリボックス本体と他一式 | 約168,630円~499,290円 |
埋設管 | 約33,000円 |
引込開閉器 | 約12,000円~27,000円 |
建柱工事費 | 約55,000円~70,000円 |
幹線工事 | 約30,000円 |
コンクリート基礎工事 | 約15,000円~25,000円 |
TV・地デジ・BSアンテナ工事 | 約40,000円~80,000円 |
運搬費 | 約5,000円 |
消耗品 | 約10,000円~30,000円 |
本体価格メーカー価格を参考にしていますが、メーカーやモデルによっても大きく異なります。
尚、施工費用に関しては、施工会社や本体のモデルによって変動がありますし、引き込み線の種類や使用アンペア数、ポールから建物への距離によっても費用が大きく変わってきます。
詳しくは、依頼業者に見積もりをとり確認するようにしてください。
スッキリポールにアンテナを設置するメリット
何事にも、メリット・デメリットな側面がありますので、ご自身の状況と照らし合わせて判断しましょう。
こちらでは、スッキリポールにアンテナを設置するメリットについて2つご紹介します。
まず一つ目は、スッキリポールを利用して電線を引き込むことで、引き込み線が目立たず建物の美観を保つことができます。
ごちゃごちゃした配線はまとめて地中を通すため、美観を保てるだけでなく配線によって建物の壁を傷つけることもありませんので安心です。
尚、先述でもご紹介した通り、スッキリポールにはカラーバリエーションもあり、ご自宅の雰囲気に合わせてお選び頂けますので、景観を崩すこともありません。
二つ目は、外壁に穴を開けずに済むことです。
設置するアンテナの種類や設置場所にもよりますが、アンテナを外壁面や破風板に設置する場合、外壁に小さいビス穴を数か所あける必要があります。
(↑デザインアンテナ設置時のコーキング処理工程)
もちろん開けた穴は、腐食や防水、補強の対策としてコーキングという処理を行いますが、新築などへの工事の場合は気にされる方も少なくありません。
しかし、スッキリポールにアンテナを設置する場合には、このような心配も不要となります。
スッキリポールにアンテナを設置するデメリット
こちらでは、スッキリポールにアンテナを設置するデメリットについてご紹介します。
まず、一つ目のデメリットは、設置できる業者が限られるということです。
通常アンテナ設置工事は、アンテナ専門業者に加え、家電量販店やハウスメーカー・工務店、町の電気屋さん、便利屋などでも依頼できます。
しかし、スッキリポールへの設置は、アンテナ専門業者であっても対応していないケースがあります。
そのため、業者選びに苦戦することが予想されます。
デメリット二つ目は、設置費用が高額になるケースが挙げられます。
アンテナ設置工事は、アンテナの種類はもちろん、設置場所によっても金額が変わってきます。
一般的に屋根上や外壁面に設置することが多いため、スッキリポールへの設置は限られます。
そのため、設置費用が高額になることがありますので、注意が必要です。
スッキリポールに設置できるアンテナ
こちらでは、スッキリポールに設置できるアンテナについて詳しくご紹介します。
まず、一般的に設置するアンテナは以下3つです。
・八木式アンテナ
魚の骨のような形が特徴的なUHFアンテナは、地上デジタル放送の民放番組を視聴できるようになります。
主流のテレビアンテナとしての認知度が高く、全国普及率もとても高いアンテナとなっています。
・デザインアンテナ
デザインアンテナは、地上デジタル放送の民放番組を視聴できるよう設置するアンテナで、箱状の形をしていてデザイン性に優れています。
ご自宅の構造や電波数値など条件が合えば設置できます。
外観に溶け込むデザインが人気となっており、設置を希望される方が増えております。
・BS/CSアンテナ
BS・CSは、スカパーやWOWOWなどのチャンネルをご視聴頂くためのアンテナで、お皿のような形状が特徴的です。
現在ですと4K8Kチューナー内蔵型テレビが主流になっているため、4K8K対応のBSCSアンテナを設置されるご家庭も増えてきています。
このように、地デジアンテナ・BSアンテナどちらも設置できますが、受信環境によってはスッキリポール設置できない場合もあります。
また、2種類のアンテナを設置したいケースでも、UHFアンテナは電波せ向けて設置し、BS・CSアンテナは全国一律で南西110度を向けて設置とアンテナを向ける方向が異なります。
そのため、ご自宅の電波状況や周辺環境によっては、2種類のアンテナをスッキリポールにまとめて設置できないこともあります。
尚、前提として、TVアンテナの取り付けとBS/CSアンテナの取り付けに対応しているスッキリポールである必要があります。
自分で設置できる?
テレビアンテナを自分で設置する場合、リスクが伴いますので絶対におすすめできません。
スッキリポールは全長が最低でも4mほどありますので、アンテナを設置する場合にはポールに梯子をかけて作業することになります。
足場が不安定であることに加え、高所作業となります。
慣れない素人が設置を試みた場合、落下やけがの危険性があるため慎重さが求められます。
また、アンテナを設置する際には、電力ラインとの距離を考慮する必要がありますので、誤って電力ラインに触れると感電や火災の危険があります。
無事に設置できたとしても、アンテナが正しく取り付けられていなかった場合には、強風や悪天候によってアンテナが倒れたり損傷したりする可能性もあります。
アンテナ工事には、知識と技術が必要となりますので、必ず専門業者に依頼するようにしてください。
スッキリポールにアンテナを設置する場合の費用相場
スッキリポールへアンテナを設置する場合、通常のアンテナ設置費用➕8,000円(税抜き)~ほどかかります。
スッキリポールへの設置作業は高所作業や技術が伴うため、業者によってはその他諸経費・高所作業費などを追加でかかることがあります。
スッキリポールへアンテナ設置を希望または検討している場合、事前に業者に伝えどのくらい追加費用が掛かるのか確認しておきましょう。
通常のアンテナ設置費用平均
アンテナ種類 | 設置費用平均 |
八木式アンテナ | 35,555円(税込) |
デザインアンテナ | 40,291円(税込) |
BS/CSアンテナ | 27,617円(税込) |
4K8Kアンテナ | 48,271円(税込) |
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スッキリポールへの施工例
こちらでは、みずほアンテナで担当したスッキリポールへのアンテナ施工事例をご紹介します。
施工事例①
設置エリア:神奈川県横浜市青葉区
設置アンテナ:デザインアンテナ(ホワイト)
施行内容:
デザインアンテナを単体で設置しています。スッキリポールのお色味に合わせて、ホワイトのデザインアンテナを設置しています。
施工事例②
※左)設置前、右)設置後
設置エリア:東京都町田市
設置アンテナ:デザインアンテナ+4K8KBSCSアンテナ(ホワイト)
施行内容:
スッキリポール先端にデザインアンテナと4K8KBSCSアンテナ、2種類のアンテナを設置しています。みずほアンテナでは、BS・CSアンテナは後付けも可能ですがセット価格の方がお安くなります。
施工事例③
設置エリア:神奈川県横浜市瀬谷区
設置アンテナ:デザインアンテナ(ホワイト)
施行内容:
スッキリポール先端にデザインアンテナを設置しています。スマートな形状が特徴なデザインアンテナを設置しているため、アンテナを設置しているようには見えません。
よくある質問
質問①スッキリポールにアンテナは設置できますか?
TVアンテナ、BS/CSアンテナの取り付けが可能なスッキリポールであれば設置できます。
スッキリポールのモデルによって用途が異なり設置できないケースもあります。
質問②スッキリポールに設置できるアンテナとは?
八木式アンテナ、デザインアンテナ、BS/CSアンテナなどが設置できます。
電波状況や周辺環境によっては、設置できないケースもありますので、詳しくは専門業者にご相談下さい。
質問③みずほアンテナでは、スッキリポールにアンテナを設置してもらますか?
みずほアンテナでは、スッキリポールへのアンテナ設置実績がございます。
弊社では年間3万件の工事実績を元に、できる限りお客様のご要望に沿ってアンテナを取り付けさせていただいております。
まとめ
こちらの記事では、スッキリポールとは何か?から始まり、スッキリポールへのアンテナ設置のメリットやデメリットについて詳しくご紹介しました。
記事の中でもご紹介した通り、スッキリポールへのアンテナ設置は、設置できる業者が限られます。
その上、ご自身での設置には様々な危険が伴いますので、絶対にお勧めできません。
みずほアンテナでは、スッキリポールへのアンテナ施工実績もございます。
弊社では、豊富な経験や高い技術を兼ね備えてた、アンテナ専門の熟練のスタッフが工事を行っております。
スッキリポールへのアンテナ設置をご検討の際には、是非お気軽にお問い合わせください。
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